恋愛を科学する

現役東大生が昨今の恋愛研究や、自身の恋愛研究を紹介します。既存のメディアの均一的な情報に皆さんの恋愛が左右されることがないよう、実際の恋愛のありようや、行われている恋愛研究など最新の知見を通して知ってもらえたらなと思います。行動経済学・メディア学・社会心理学なら少しは語れる。かも。

恋愛を表象するメディアたちー恋愛をメディアから科学するー

今回は、メディア学から近年の恋愛を科学していきたいと思います。
マスメディアやネットワークメディアがどのような影響を与えたのか考察している研究は未だ少なく、社会世相を表象していると考えられるメディアを研究することで、現在の恋愛の社会的風潮を知ることができるでしょう。
心理学や生態学などを研究することとは違ったマスメディアやネットワークメディアの変遷を研究する事によって得られる昨今の恋愛の奥手化、恋愛離れにみられる背景やその解決策をメディアにあらわれる恋愛を研究することで追求したい。
相羽(2006)では、雑誌とホームページを対象として、恋愛記事の内容分析を行い、雑誌では交際前に関する記述が多いことを明らかにしています。
『恋愛の社会学』、『恋愛ドラマとケータイ』の両著では、マスメディアの持つ影響力の強さゆえ、社会的な規定を受けている恋愛の研究においてマスメディアの言説を外せないと説いており、実際に雑誌や漫画が描く恋愛の諸相や携帯が恋愛ドラマにおいて果たす役割などを研究しています。この両著に関しては、いずれ詳しく取り上げていきます。
しかしながら、2010年代において、新しいSNSやメディアの登場に伴う人々の恋愛行動の変化が見られると考えられるが、そのことを研究している論文はかなり少ないのです。並びに、実際の恋愛における問題状況が現代の若者が目にするメディアの提供する言説と比較しどのようなところに同じ点や異なる点が存在するのか研究する必要があるといえるでしょう。
言説を生み出す人々の信念や願望を言説は反映しており、昨今の恋愛の風潮を表象していると考えると、今後は恋愛に関するネットメディアが現れることになった社会的背景を現代のメディアの特徴を通して考察するのが望ましいのではないのでしょうか。

文章が比較的固いかなとは思いますが、次回からはメディアにあらわれる言説の変遷や、現代のメディアが提供する恋愛に関する記事は、如何様にして発現したのかを考察していきたいと思います。